"ブルーに生まれついて"
映画館にはよく行くのでいよいよシニア割引適用でラッキ~☆
これからは益々気軽にたくさん映画を観ようっと♪♪
ジャンル問わずアニメから単館カルト系まで何でも観ますが特にアート系を偏愛。
映画は基本的に観たい気分のときにふらり映画館に足を運ぶのが好き。
夕べも夕食後は徒歩1分のチネ・ラヴィータへ、前評判も高く公開を心待ちにしてた
チェットベイカーの伝記映画"ブルーに生まれついて"を観てきました。
伝記といっても脚色部分も多いようで、元々チェットは聴くばかりで
伝記評論モノなど詳しく読んだことが無いためその辺は判然といたしません。
でもチェットって十分に波乱万丈すぎるほどの人生だと思ってましたけどね。
よりドラマ性を高めるべくか、この理想的な恋人の存在などは完全脚色、
それともこれは劇中劇を装って?
チェット自身についても大そうイノセントな描かれ方で、
もっとデモーニッシュな人物と勝手にイメージしてましたが。
というよりその両輪の持つ危うさが魅力…
音楽への真摯と破滅的精神の相反する生き様が切ないです。
バックミュージックもマスター音源(ていうの?)と思っていたら違っていて、
てっきりチェットの演奏と勘違いしていた全く音楽素養の無いワタクシです。
イーサンホークのマイファニーバレンタインにもびっくりしました。
ビジュアルにも感動しましたが本当に役者魂ってすごいものですね。
でもあの歌だけは吹き替えで聴きたかったかも~。
キー違い過ぎですよね??って当たり前ですが。
やはりあの声の持ち主はこの世のものではありませんでしょう。そう、天使か悪魔か…。
柔らかなブルートーンとセピアの映像もメランコリックで素敵でした。
そして音楽の映画ってやっぱりいいですね。ジャズの名曲を映画館の大音響で楽しめます。
セントラルホールでも今、マリアカラスのライブ上映してる様なので観に行くことにしよう‼
たぶん90年代の終わり頃だったでしょうか?(うろ覚え)
著作権の切れたジャズ廉価盤が続々発売され始めて特にボーカルが好きでけっこう集めました。
マイファニーバレンタインといえば、チェットと真逆の軽快なシナトラとか
王道ラブバラード調のカーメンマクレエ盤が好のみ。そういえば…
リッキーリージョーンズのソレを流していると、いつも夫がイライラすると苦情を言ってきた。
同じようなクルーナーでもチェットのは大丈夫なのにね。やっぱり声質が心地良いせい。
ふつうは盛り上がると思うところも悉く裏切って溜息のように抜けていく歌い方も。
あの頃は中年クライシス突入で人生に疲れていたせいか、
チェットの脱力感が当時の気分にマッチして心地良かったの。
特に晩年のラブソングやライブイントーキョーなんかが何とも好きでした。
棺桶に横たわって歌っているエンジェルアイズ…なんて批評も読んだやつ。
精神が倦怠的であるから同じような頽廃に惹き寄せられるという…
これも波動の法則でしょうか。
現実が忙しく充実し始めたらアンニュイどころじゃなくなったし。 ホント。
もう何年もご無沙汰でしたが久しぶりに聴いてみよう。
今年迎えた人生の冬季にはまさにチェットはぴったりかもしれない、なんて思いながら。
来月は往年のマイアイドル、ボウィのジギー・スターダストのライブ上映です♪
DVD持ってるけどこれも観なくては!大画面、大音響で観たい、聴きたい、絶対に。
そういえばイーサンホークって、ちょっぴりボウィに似てません?